アーカイブ: 8月 2011

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーは金属のバネを使用しないため、審美性に優れ、金属アレルギーの方にも安心してお使いいただける入れ歯です。

部分入れ歯は入れ歯を動かないようにする維持装置が必要です。

従来の維持装置はワイヤーや鋳造した金属で出来ているため、金属色が目立ってしまします。

ノンクラスプデンチャーは金属のバネの代わりにピンク色の弾力のある材料を使用する為ほとんど見立ちません。

前歯にバネをかけなくてはならない時は特にお勧めいたします。

金属のバネがないため入れ歯を入れている事は分かりません。

ノンクラスプデンチャーは健康保険適応外になります。治療費はホームページの治療費の欄を参考にしてください。

ただし、残っている歯の状況により作製出来ない場合があります。予めご了承ください。

 

投稿日: by nomura

川下りの事故

静岡県天竜川にて観光船が転覆し、2名死亡、行方不明3名という事故がおきました。

ニュースで見る川は恐ろしいものに映るかもしれません。

しかし、川に限らず自然の中で遊ぶのには必ずルールがあります。

ルールを守って遊べば安全です。自然のありがたさを肌で感じることが出来ます。

ルールは昔はガキ大将が下級生に教えてくれたものでしょう。

今は教えるどころか大人さえルールを知らない状態です。

私はカヌー、カヤックを趣味としています。そのうち、川下りツーリングは最も楽しいものだと思っています。

事故を未然に防ぐためにライフジャケットなしの川下りは考えられません。

川の水はとても冷たく、着衣で自由が利かない状態で泳ぐことは非常に困難です。

ライフジャケットを付けることで、健康な成人がようやく岸にたどり着くことができます。

お役所は、川は危ないから泳がない、遊ばないとしきりに言います。

危ないから遊ばないのではなく、自然と触れ合う機会を作る必要があると思います。

そしてルールを子供たちに教えてあげる必要があります。

公共工事を一生懸命行ってきた結果、川は直線化し、日本の河川はみごとにコンクリートで覆いつくされてきました。

自民党が一生懸命行ってきた地域活性化の結果です。

狭い国土の中で、これ以上の自然破壊は耐えられません。

 

 

 

投稿日: by nomura

MTAセメント

MTAセメント(商品名プロルート)は比較的最近販売された歯科材料です。

直接覆髄(歯の神経が露出した際にセメントで覆うこと)

パーフォレーションリペア(歯根に穴が開いた際、穴をふさぎリペアすること)

逆根充(外科的な根管治療の際に根尖にセメントを充填する)

などに用いられます。

MTAセメントの高い生体親和性により、従来の方法だと成功率が低かったものがより高い成功率が得られるようになりました。

直接覆髄の症例です。

丸でかこんだ部位のむし歯が深く、神経が露出しました。

従来の方法は水酸化カルシウムを貼薬していましたが、成功率は低く、疼痛が出て抜髄(神経をとる治療)となることがほとんどでした。

MTAセメントは操作が難しいですが、高い生体親和性のため露髄(神経が露出)部に貼薬してもほとんど痛みが出ることはありません。

神経を保存できるということは歯を長持ちさせることにつながります。

残念ながら健康保険適応外です。

しかし、そのメリットを考慮すると我々は積極的に推奨していこうと思っています。

投稿日: by nomura

インプラント手術時の事故の記事を読んで

平成23年8月1日日経新聞夕刊より

「インプラント手術で患者死亡 院長を書類送検」

この記事を読んで気になる事があります。

新聞記者は読者に分かりやすく書くために、かえって読者が誤解を生じるように感じます。

①出血が原因であるが、出血は死因ではないこと。死因は窒息と考えられます。

おそらく下顎の犬歯か小臼歯部の手術で、下顎骨の内側に穿孔したと考えます。

犬歯、小臼歯根尖部の下顎骨舌面には舌下腺窩とよばれるくぼみがあります。

舌下腺窩に穿孔すると、舌下動脈、オトガイ下動脈を損傷する危険性が高いのです。

舌下動脈、オトガイ下動脈は太く、血流が多いため、止血が困難です。

止血が出来ないと、口底部に血腫を生じ、舌の後上方への転移、舌が口蓋へ押しつけれて窒息します。

今回の事故はどのような臨床家でも起こしうる偶発症です。

過去の文献を探してみると、同じようなケースが多数あります。

共通しているのは、インプラント手術の初心者ではなく、専門医が起こしているということ。

したがって、誰にでも起こしうることなのです。

しかし、予防策はあります。

術前の詳細な診査による診断をすること。

CTによる術前診査も必要でしょう。

また、事故が起きた際の対処方法を準備しておくこと。

一般的に、これが足りないのではないのでしょうか。

気道閉塞→気道確保→救急搬送の手配→気道確保困難→外科的気道確保、等々。

準備するものが多くあり、またトレーニングが必要だと思います。

投稿日: by nomura