アーカイブ: 5月 2012

ヤン ベンストレム教授講演会

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

本日は、スウェーデン イエテボリ大学歯周病科主任教授

ヤン ベンストレム教授の講演会に行ってきました。

歯科医師、歯科衛生士で300名くらいでしょうか、ほぼ満席でした。

「インフェクションコントロール」の演題で、

歯周病に罹患した際の治療方法をエビデンスに基づいた説明を、

午前10時~午後5時まで講演していただきました。

新しい情報は特にありませんでしたが、歯周病治療の総本山というべき

イエテボリ大学だけあって、基本に忠実で、いかに歯周病に罹患しないようにするか。

また、罹患した際も患者教育を十分におこなうこと。

治療後のメンテナンスを徹底しておこなうことにより、再発を防いでいる事。

など基本的な事を徹底することの重要性を、改めて認識しました。

当院での、歯周病治療と同じですが、この徹底しているという点ではまだまだ当院は弱いと感じました。

従来のハンドスケーラーを多用せず、超音波スケーラーやエアーフロー(粉をふきかけてクリーニングする方法)を用いることで、患者の不快感を軽減させること。

また、従来の方法と治療成績に優位差がないことがわかりました。

インプラント周囲炎に関しては、まだ結論は出ていません。

しかし、基本的に歯と同様に考えること。

徹底的にインプラントの清掃をすることのようです。

明日からの治療のヒントを得て帰宅いたしました。

 

投稿日: by nomura

インプラント研修会に参加

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

5月13日の日曜日は、インプラントの研修会に行ってきました。

私が所属する、公益社団法人 日本歯科先端技術研究所と日本インプラント臨床研究会との合同研修会でした。

他施設の発表は、よほど内容に関心がない限り学会では聞く機会がありません。

久しぶりに1日座りっぱなしの真面目な研修会となりました。

最近は1度にたくさんのインプラントを手術したり、前歯部の審美症例は全く関心なく、

歯をいかに効果的に残すか。また、歯周病の適切なコントロールをし、インプラントをいれた後も適切なメンテナンスをおこない、長期安定した口腔内を維持させることなどにとても関心があります。

実は、1番大切なことであり、常に目標とすることなのです。

今回の研修会では素晴らしい発表がいくつかありました。

大変刺激を受けたため、これからの診療に生かせると思います。

今週末は、スウェーデンのイエテボリ大学歯周病科教授の講義を聴きに行きます。また来週にでも報告いたします。

 

投稿日: by nomura

歯周病と心疾患の関係は?

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

UCLAの小川先生からのメーリングリストより、

AHA(アメリカ心臓学会)が4月に発表した記事を見ました。

「歯周病が心疾患の危険因子または発症リスクを上昇させる原因とする証拠はない」とのこと。

では、歯周病と心疾患に因果関係がないのでしょうか?

歯周病菌が心疾患患者の心臓から見つかっていることより、関連は明らかです。

しかし、歯周病菌がどの程度心疾患に関係しているかどうかはまだわかっていません。

また、わかっていないだけで、これから解明されていくことでしょう。

AAP(アメリカ歯周病学会)もAHAのコメントに反論声明を出していることから、AHAの発表の結論は時間が必要と私は判断しました。

 

 

 

 

投稿日: by nomura

インプラント術前CT撮影について

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

GWですが、昨日は1日中雨でした。

久しぶりに文献を読んだり、小説を読んだりとゆっくりした時間を過ごせました。

さて本日の話題は、インプラント術前にCTを撮影することについてです。

現在当院では、ほぼ100%の確率で撮影しています。

撮影は契約している病院や、歯科大学などで行います。

CTが普及していない時代、また、CTの必要性が重要視されていない時期がありました。

しかしCTが普及するようになり、術前診断としての重要性が認知されてきたのです。

当院では、30年近いインプラント手術の実績があります。

昔から来院されている患者様にCT撮影をお願いすると、

「何で必要なのか?今まで撮影してこなかったのに」

と言われることもあります。

しかし人間の体の構造は多様なため、同じ構造の方はいません。

CTを術前に撮影し、神経の位置や動脈の位置、骨の密度や骨の幅、高さを事前に把握しておくことは重要なのです。

CTをみてから、「インプラントをしないほうがいいです」ということもあります。

上顎洞炎の部位にインプラントは出来ません。

また、骨が無い部位にインプラントは出来ません。

あらかじめ分かっていれば、骨を造成する手術が可能な場合があります。

CT撮影には病院に支払う金額、歯科医院に支払う分析料が発生するため、

負担が大きくなりますが、確実に手術をするために、ご協力のほどよろしくお願いします。

投稿日: by nomura