アーカイブ: 7月 2012

フッ素塗布について

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

フッ素の歯面塗布についてお話します。

当院ではすべての来院患者の歯にフッ素を使用しています。

高濃度(2%)のフッ素は、むし歯のリスクの高いこどもや大人に使用します。

また、歯科衛生士による歯面の機械的研磨をおこなうペーストには、低濃度(0.1%)フッ素が含まれています。

歯科医院に来院する患者さんは、むし歯や歯周炎で来院する患者さんなので、なにもなく来院する方はいません。

したがって、当院にてフッ素を使用しない患者さんは、ほぼいないということになります。

フッ素は歯質を強化して、むし歯への抵抗性を高めることを期待しています。

反面、高濃度フッ素による急性の毒性は無視できません。

急性毒性のフッ素濃度は約2mg/kgといわれています。

1人あたりに用いるフッ素歯面塗布の量は約2mlです。

2ml中にはフッ素が18mg含まれています。

18mgのフッ素は、小学生のお子さんでも安心して使用できる量です。

フッ素はこどものためだけではありません。

大人にもたいへん有効なんです。

大人になると、歯の根元にできる「根面むし歯」が増えてきます。

「根面むしば」を予防するのにフッ素は有効です。

また、高齢者は唾液が少なくなってくるため、むし歯になりやすいです。

年齢を問わず、フッ素の歯面塗布は有効です。

安全な方法なので、安心して治療をお受け下さい。

 

 

 

投稿日: by nomura

妊娠中の歯科治療

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

妊娠中の歯科治療は胎児への影響があるのでしょうか? という質問を受けることがあります。

妊娠4カ月までは、胎児の器官形成期といわれています。

出来れば歯科治療は避けたいのですが、応急的な治療はしておいたほうがよいと思います。

5~7カ月は安定期なため、通常の歯科治療であれば可能です。

後期はおなかが大きくなり、仰向けになるのがきつくなってきます。

少し起こした状態にて治療をしますが、出産後に治療をおこなうのが良いと思います。

歯科治療は局所麻酔が必要なことが多いです。

局所麻酔で一般的な2%リドカイン 1/8万エピネフリン含は、胎盤を通過しますが、カートリッジ1~2本の局所麻酔であれば胎児に影響を与えないといわれています。

X-線検査は小さなデンタルエックス線といわれるものであれば心配ありませんし、

検査時に鉛エプロンをしますが、通常の装置であればエックス線が散乱しないため、安全に検査を受けていただいて大丈夫です。

妊娠中の食生活の変化やホルモンバランスの乱れより、歯周炎を引き起こすことがあります。

生まれてくる赤ちゃんへの悪影響を考えて、妊娠中の口腔衛生管理は大事になります。

当院では妊娠中の患者への衛生指導をおこなっています。

ご気軽に相談してください。

 

 

 

投稿日: by nomura

バイオフィルムって?

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

バイオフィルムについてです。

バイオフィルムとは細胞外基質により取り囲まれた細菌の塊をいいます。

バイオフィルム内では様々な細菌どうしが情報伝達をおこないながら生活をしているコミュニティーといわれています。

口腔内の2大疾患であるむし歯や歯周病はバイオフィルム感染症です。

では、バイオフィルムをやっつけるためにはとうすればよいのか?

CMでおなじみの様々なうがい薬は?

答え  効果は期待できません。

CMでおなじみの様々な歯磨き粉は?

答え  効果は期待できません。

抗生物質は効果があるのか?

答え  抗生物質に耐性があります。

超音波スケーラーやブラシなど、機械的に除去は?

答え 効果があります。機械的除去は第一選択であり、これを無視してむし歯や歯周病予防はありえません。

患者さんからどんなうがい薬が効果があるのか、どんな歯磨き粉がいいのか?と質問を受けます。

先ずはプラークコントロール、すなわち歯みがきをきちんと行うこと。

次に、歯科医院にて機械的にプラークコントロールを定期的に行うこと。

これが1番だと断言します。

歯ブラシは新しいもの。歯磨き粉は好みで。うがい薬は補助的なものととらえること。

 

 

投稿日: by nomura

抗疲労食

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

昨日、平成24年7月1日(日曜)の日経新聞の記事です。

「抗疲労食で夏に勝つ」

先週の学会にて「アスタキサンチン」について学んだばかりでした。

アスタキサンチンを例に挙げると、

ヒトで抗酸化物質として働くには、1日に6mgが必要という。

サケ100mgに2mg含まれるため、毎日サケを切り身3枚食べればよいようです。

毎日ではとても大変ですね。

やはりサプリメントを活用するしかなさそうです。

先日の学会にて、アスタリール株式会社のアスタキサンチンをサンプルでいただいたので、試してみようと思います。

明らかな効果は出ないと思いますが、もしお勧めできそうであれば、後日報告致します。

 

 

 

投稿日: by nomura