カテゴリ: インプラント

骨造成実習コースの講師

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院 院長の野村です。

2016年3月20日(日) (株)松風にて1日自習コースを担当しました。

「インプラント治療の予知性を高める骨造成自習コース」

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昨年より千栄寿先生より引き継いで実習コースを担当させていただきました。

スイスEMS社のピエゾンマスターサージェリーという外科用の超音波切削器具を用いて行いました。

インプラントを行う場合、十分な骨量が必要です。

少ない骨の部位に無理にインプラントを埋入することは、長期的に考えると失敗の原因となります。

そこで、足りない骨を増やす手術が必要になってきます。

以前は回転切削器具にて骨を切削して骨の移植をしてきました。

しかし、侵襲が大きいため、術後の腫れや疼痛が大きな問題となっていました。

超音波の切削器具を使用することにより、術後の腫れや疼痛は最小限に抑えることが可能となりました。

最近の文献によると、超音波切削器具が治癒を促進するというデータが出てきています。

骨折時に超音波を当てて治癒を早める機序と同じかと思われます。

超音波切削器具は、このような利点以外に、硬組織のみを切削し、軟組織は傷をつけないという利点があります。

神経が近い部位でも安全に手術を行うことが出来ます。

上顎洞挙上術においては、洞粘膜を傷つけずに骨を削除することが出来ます。

当院ではEMS社の器械に一早く注目し、約7年前より使用してきました。

安心、安全に手術を施行するために、これからも最新の器械を取り入れて行きます。

 

 

 

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ISC南東北合同セミナーにて講演

東京都葛飾区の歯医者 尾澤歯科医院 院長の野村です。

平成28年3月6日(日)、東北大学において「ISC南東北合同セミナー」が開催されました。

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軽度認知障害とインプラント治療について講演をおこないました。

尾澤歯科医院のインプラント患者は30年を超えている症例が多くあります。

当然30年経過すれば年齢も高齢化していきます。

認知機能の低下した患者さんに対し、口腔内に入っているインプラントをどのように生かすか。また、メインテナンスをどのようにしていくか。

時には、インプラントの上に入れ歯(インプラント オーバーデンチャー)をお勧めする場合もあります。

課題は多いですが、患者さんのライフワークに合わせた治療を心がけていきます。

投稿日: by nomura

CIDクラブセミナー講演

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院 院長の野村です。

平成27年11月15日(日) 田町グランパークプラザにCIDクラブのセミナーが行われました。

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私は、「軽度認知障害の視点からのインプラント治療」というタイトルで講演をしました。

・認知症となる前段階である「軽度認知障害」。

・認知症を予防するためにはどのようにすべきか。

・現在エビデンスとして認められているものは何か。

・超高齢社会における、インプラント治療を行うにあたり考慮すべき点は何なのか。

以上のことについて講演しました。

最近の学会では高齢者の治療に関するテーマが多いですが、

高齢者、介護の視点から見ると「インプラント」は厄介な物として扱われる傾向にあります。

「インプラント」をすることでQOLの向上が望めること。

メリットは計り知れないと思います。

反面、介護現場での手入れなどの教育が不十分なのが現状です。

介護現場と関わりのある歯科医師、歯科衛生士への教育も十分ではないのが現状ですので、今後の課題となるでしょう。

歯が多く残っている(20歯以上)人に比べて、19歯以下で義歯未使用の人は転倒のリスクが2.5倍という論文があります。

歯は体のバランスと密接な関係があります。

また、20歯以上の人と比べて、歯がほとんどなく義歯未使用の人は、認知症発症リスクは1.9倍との報告もあります。

歯を残すこと。残せなかった場合は、治療をして噛めるようにすることがとても大事です。

インプラント治療はそういう視点からも、大変有益な治療です。

 

投稿日: by nomura

Hands-on course 開催しました

東京都葛飾区金町の歯医者

尾澤歯科医院 院長の野村です

2015年11月8日(日) 湯島の(株)松風にて、私自身、初のハンズオンコースを開催しました。

「インプラント治療の予知性を高める骨増生実習コース」です。

年に2回開催される、今年度第1弾のコースでした。

スイスのEMS社の「ピエゾン マスターサージェリー」という外科用の超音波で骨を切削する器械を使用して、低侵襲の手術手技を講義し、実習する1日のコースでした。

尾澤歯科医院ではピエゾンマスターサージェリーを、日本での認可が下りる前より個人輸入して使用してきました。

今までは回転切削器具にて骨を切削していましたが、術後の疼痛、腫脹により、開業医においてはあまりお勧めできる手法ではありませんでした。

しかし、超音波を使用する、EMSのピエゾンマスターサージェリーを使用することで、低侵襲が可能となり、術後の疼痛や腫脹などの合併症をかなり抑えることが可能となりました。

ご高齢の患者さんにも低侵襲で手術が可能なことより、お勧めする機会も増えてきております。

術前のCT撮影、コンピューターガイド手術、ピエゾサージェリーにて尾澤歯科医院のインプラント臨床は飛躍的に安全かつ低侵襲を実現することが可能になっております。

Patient friendly な歯科治療を提供できるように、日々努力していきます。

 

 

投稿日: by nomura

CGF講義

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

平成27年10月4日(日) 公益社団法人 日本歯科先端技術研究所のインプラント講習会にて講義、実習をしました。

毎年担当していますので慣れているはずなのですが、受講生は毎回異なりますので、反応を見ながらの講義は緊張します。

実習を手伝っていただいた(株)コアフロントさんがフェイスブックに載せていましたので、写真を拝借しました。

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CGFとは。

まず、ご自身の血液をあらかじめ採血しておきます。

採血した血液を特殊な遠心分離機にて遠心分離し、余計な赤血球を取り除いた成分を利用するやり方です。

主にインプラント治療時の骨再生治療、抜歯時の治癒促進に利用しています。

創傷の治癒は早くなり、腫脹も軽減されます。

血小板には様々な増生因子が含まれています。これを利用しているのです。

フィブリンは創傷の「のり」のような役割をします。また、フィブリンは細胞の基盤の役割をすることから創傷の早期治癒につながります。

健康保険の適応外ですので、保険外治療に対してのみ利用しています。

 

投稿日: by nomura

最近のインプラントの性能について

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

インプラントは、国内外様々なメーカーより製品が販売されています。

患者さんからすると、メーカーの善し悪しを判断することは出来ないと思います。

歯科医師が信頼のおけるインプラントをお勧めし使用することになるため、結局は勧められた通りに治療を受けるしかないのが現状でしょう。

尾澤歯科医院ではインプラント施術の経験が30年以上あります。

30年の間には、様々なメーカーのインプラントを使用してきました。

様々なメーカーを使用した理由は、臨床的に満足できる製品が無かったからです。

今日のインプラントはどのメーカーを見ても、デザイン、表面性状は比較的満足のいく物が販売されています。

しかし「比較的」と申し上げたのには訳があります。

大手の欧米インプラントメーカーの製品でも、十分とは言えない製品があるのが現状です。インプラント表面性状、デザイン等様々な問題を抱えているメーカーもあります。

当院ではスイス製のstraumann社をメインに使用しています。

様々なメーカーを使用したところ、現在はこのメーカーに落ち着いています。

世界のシェアがNo.1か2のインプラントですので、日本国内のみならず、世界中どこに行ってもメインテナンスを受ける事が出来ると思います。

表面性状はSLA(サンドブラスト、酸エッチングされた表面)になってから安定していますし、最近はSLActive(電解質に浸けられたインプラント)もあり、更に生体適合性が増しました。

日本国内では未承認ですが、ロキソリッドという製品で、チタンとジルコニアの合金のインプラントがあります。これは強度が従来のチタン製のインプラントよりも高いのが特性です。

細いインプラントは臼歯部で使用すると、破折の危険性がありますが、ロキソリッドであれば可能となります。すなわち、臼歯部に大がかりな骨造成などの外科処置をせずに、インプラント手術が可能となることがあります。当院では、どうしても骨造成など、外科処置をしたくない方にロキソリッドを個人輸入して使用しています。

当院は、厚労省の認可がある製品を使用していますが、これは例外で、患者さんの利益を考慮し使用しています。

激安のインプラント治療は安価なインプラントを使用しているようです。

体の中に残るものですから、責任を持って良い製品をお勧めしていきます。

 

投稿日: by nomura

自己血から再生療法をします

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

ご自身の血液を採取して遠心分離します。

用途により採血量は異なりますが、20〜80mlくらいの量が必要です。

赤血球を取り除いた成分を利用し、抜歯時やインプラント手術に応用しています。

尾澤歯科医院で取り入れている手法は、CGF(Concentrated Growth factors)と呼ばれています。

これを利用することで、軟、硬組織の創傷治癒を早めます。

尾澤歯科医院での手法は、ご自身の血液以外は使用しないため、大変安全におこなう事が出来ます。

傷口を少しでも早く治したいと考えていますので、ご協力のほどよろしくお願いします。

 

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フッ素がインプラントに与える影響

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

むし歯予防や歯質強化を目的としてフッ素の局所応用が一般的になっています。

市販されている歯磨材には低濃度(約1,000ppm )のフッ素が含有されています。

また、歯科医院においてのフッ素塗布には高濃度(約9,000ppm pH3前後)のフッ素を使用します。

近年、フッ素がインプラントの表面に与える悪影響が指摘されるようになってきました。

特に、低pH下、すなわち酸性下でフッ素をインプラントに塗布すると、インプラント体が腐食することが明らかとなっています。

プラークが歯面に付着すると、細菌が産生する酸でpHは低下することより、たとえ中性のフッ素を使用したとしても問題が生じる可能性があります。

また、歯磨材や、フッ素塗布薬は酸性の製品がほとんどなことより、

インプラントにはフッ素入りの歯磨材は使用しない方が良いということになります。

2014年3月に共著で論文掲載しました。

「フッ化物入りペーストがチタンの腐食性に与える影響」野村ら (公社)日本口腔インプラント学会誌

色々な歯磨材を検討しましたが、現在は「バイオリペアPRO」を推奨し販売しています。

インプラント治療を受けた患者さんに、安心して利用していただける製品だと思います。

 

 

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Prof.Morton講演

東京都葛飾区の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

26年10月19日(日)アメリカ ルイビル大学補綴科のモートン教授の講演がありました。

モートン教授は5年前に学会にて講演された時、私が座長をした先生です。

今回は無歯顎者におけるインプラント治療の講演。

インプラントの講演は審美の話が多く、高齢者に対する治療や機能的な話題が少ないのですが、

モートン教授は無歯顎補綴の話を総義歯の原点から話していたのが印象的でした。

私が歯科医師として初めて入門したのが総義歯の教室でした。

早朝より終電まで3年間どっぷりと総義歯にはまっていましたが、教室の外に出るとマニアック過ぎるのか同業者で総義歯について話をする先生はほとんどいませんでした。

モートン教授の話は20年前を思い出させてくれたため、私にとっては大変有意義な時間となりました。

また、デジタル印象や、CAD CAM技工の最前線の話も伺うことができました。

日本ではデジタル印象は数本は可能ですが、全顎印象は出来ません。アメリカでも始まったばかりです。

あと10年もすれば一般的に使用できるとの話でした。

我々のような開業医でも手が届く程度の機械であってほしいものです。

 

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日本口腔インプラント学会認定講習会

葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です

平成26年10月12日(日)日本口腔インプラント学会の認定講習会が行われ、講師として参加しました。

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認定講習会は専門医受験の登竜門となる講習会。

若手歯科医師のギラギラした視線の中、CGF、採血、静脈確保の講義と実習を行いました。

専門医まで長い道のりですが、この受講生の中から少しでも多くの専門医が生まれる事を願っております。

そして、正しい知識や技術を、多くの患者に役立てていただきたいと思います。

 

投稿日: by nomura