カテゴリ: インプラント

インターネット上の情報について

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

平成26年9月18日 私がCo-director をしているITI Study club Packs Tokyo のミーティングを開催しました。

ITIは世界最大のインプラント研究機関です。

そのITIが主催し、世界各地で勉強会を開催しています。

今回は講師として、神奈川歯科大学の丸尾先生に来ていただき、インプラントの荷重時期に関するレポートをしていただきました。丸尾先生は東京医科歯科大学時代から勉強会を通じて知り合いましたが、ハーバード大学を経て数々の業績を残している先生です。

現在のインプラントは材料の進歩により生体親和性はかなり向上しています。しかし、荷重プロトコルは大きな変化はなく、その科学的根拠も確率してきていることにより、安心感を更に高める事が出来ていると思います。

我々専門医は様々な学術論文を読みます。

しかし、その中でも除外すべき論文、採用すべき論文があります。有効な論文を数多く読む事、また、除外できる知識が必要です。

インターネットからの情報が氾濫する中で、患者さんはこのように除外する知識はありません。

その結果、間違った解釈をしてしまう可能性が多々あるという事です。

分からない事があれば、私達専門医に直接質問をすることが解決の最短距離かと思います。

聞きにくいかも知れませんが、気軽に質問してください。

インターネットに頼るのはお勧め出来ません。

投稿日: by nomura

日本口腔インプラント学会

葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

平成26年9月12日〜14日に東京国際フォーラムにて日本口腔インプラント学会が行われました。

インプラント関連の学会では日本最大規模の学会です。

今年はモーニングセッションにて講演をしました。

口腔底からの出血に対する対処法について講演しました。

AM8:00からのセッションでしたが、会場は立ち見がでて、入りきれないくらいの盛況ぶりでした。

事故がおきないように手術をすることは当然の事ですが、起きてしまったときの対処法について、トレーニングが必要だと考えております。

沢山の歯科医師に興味を持っていただけたら幸いです。

 

投稿日: by nomura

チタンの腐食について

葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です

平成26年6月22日(日) 公益社団法人 日本歯科先端技術研究所の学術講演会に参加しました。

今回は山口県宇部市にて開催されました。

宮崎県開業の松井孝道先生のご講演のなかに、チタンの腐食に関することがありました。

以前よりチタンの腐食については言われてきていましたが、学会で問題視されることはありませんでした。

チタンは比較的安定した金属で、表面に酸化層を形成しさらに安定するといわれています。

しかし、チタンにフッ素や酸性の強いものなどが付着することで腐食(さび)がおきることがわかってきました。

また、歯の表面に付着するプラーク(細菌のかたまり)が出す酸によっても腐食することがわかってきました。

我々が使用するフッ素は、ムシ歯予防に効果があります。

フッ素のほとんどが酸性ですので、酸により腐食するものと考えています。

歯磨材に含まれるフッ素も同様と思った方が良さそうです。

現在使用されているインプラントのほとんどがチタン製です。

当院にてインプラント治療がされている方へのフッ素塗布は中性のフッ素を使用するようにしています。

また、チタンにはワセリンを塗布し、直接塗らないように注意しています。

インプラント治療をした方は、歯磨材もフッ素が入っていないものを使用しましょう。

 

 

投稿日: by nomura

学生講義

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です

平成26年5月7日、東京医科歯科大学にて講義をする機会がありました。

kougi

対象は医学科、歯学科の6年生。

インプラント手術時の危機管理の話を依頼されました。

学生ですが、来年にはドクターとして活躍するであろう方々に講義することは、現役で働いている方への講義とは違った責任を感じました。

学生や、歯科医師になりたての数年間に吸収した事はその後の歯科医師人生に多大な影響を与えます。

この時期に危機管理の事を学ぶことができて良かったと思っていただければ幸いです。

また、私自身も講義を通じてフレッシュな気持ちを感じ取れる事が出来、有意義な1日となりました。

 

 

 

投稿日: by nomura

ITI ワールドシンポジウム2014

東京都葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

2014年4月24~25日の3日間、スイス ジュネーブにおいてITIワールドシンポジウムが行われました。

4年前にもジュネーブで行われましたが、今回もジュネーブに行ってきました。

ITIはインプラントのインプラントに関する国際研究組織で、約4年ごとに世界各地でシンポジウムを開催し、インプラントのup to dateをするのに適した学会となっています。

4800人の参加者のうち、日本人が約230人とのこと。

会場にいても、ここは日本?と思うほどでした。

海外の参加者とも交流をすることが出来、大変有意義な学会となりました。

トピックはオールジルコニアインプラント。発売をしていますが、日本での発売は未定。また、ショートインプラントのラインアップもありました。ショートインプラントを使用するメリットのある患者もいるということですので利用価値はあるのでしょうか?これも日本での発売は未定ですので、将来的な話になります。

材料的にはインプラントの材料は現在純チタンで落ち着いています。これはまだしばらく続きそうです。

学会終了後、すぐに帰国し診療をしています。より良い知識をすべての患者さんに還元し診療してまいります。

 

 

投稿日: by nomura

歯周病勉強会

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

平成26年4月18日、二階堂先生主催の歯周病勉強会に参加しました。

今回の文献抄読は、インプラント表面性状がインプラント周囲炎に与える影響について文献抄読をしました。

現在のインプラント表面性状は、チタンを加工してざらついた面に仕上げるのが主流です。

1昔前(現在でも使用している歯科医院もあります)は機械研磨と言って、滑沢な表面性状のものがありました。これだと、インプラント周囲炎になった時に清掃がしやすいというメリットがあります。

しかし、現在はざらついた加工をしているため、バクテリアが付着しやすいと言われています。

当院で使用しているstrawmann社(スイス)製インプラントはSLAといい、酸エッチングをして細かいくぼみを作っています。

インプラント周囲炎になった時の対処は、他社製品と比較すると適切な治療によりリカバリーがしやすい製品です。

インプラント治療をした場合、だめになったらすぐ交換というわけにはいきません。

市場には様々なメーカーからインプラントが発売されています。

10年、20年と使用していただくために、最も信頼の出来る製品を使用していきます。

 

 

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開業医での救命対応について

葛飾区金町の歯医者 尾澤歯科医院院長の野村です。

緊急時(救命)対応について。

我々のような開業医と大学病院などの病院歯科では対応方法が異なります。

人員の問題、設備、スキルなど、様々な要因で異なるのが現状です。

例えば手術時に動脈性の出血があったとします。

術前診査は開業医、大学病院で差はないと思います。

口腔内写真、模型、CT撮影は開業医でも可能です。

インプラント手術では特に骨の診査が重要です。

神経や、動脈の走行も考慮して診査します。

しかし、それでも出血が止まらない状況になったらどうするのか。

呼吸が困難となった場合はどうするべきか、当院では常に考えて臨床を行っています。

設備は大学病院の設備まではないのですが、最善の救命治療が出来るように準備をしてあります。

数年前、東京都内の開業医にてベテランの歯科医師によるインプラント手術後に、舌下動脈あるいはオトガイ下動脈を損傷し死亡するという事故がありました。

報道ではあたかも出血による死亡のように報道されていました。

これは誤りで、気道確保が出来なかったことによる窒息死です。

このような最悪な事態を想定し、準備しておくことが重要であると考えます。

開業医では残念ながら想定している施設は皆無です。

事故は免許をとりたてのドクターはおこしません。

その多くはベテランの専門医がおこすと論文の統計結果があります。

したがって、開業医においても緊急時の備品、また、スキル向上を目指すように啓蒙していきます。

投稿日: by nomura

インプラントスタディークラブ

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です。

平成25年12月7日(土)、8日(日)の2日間にわたり、恒例の

CID Clubミーティングに参加しました。

今回は演者にて発表の機会がありました。

私の日常診療のスタイルとして、「全身管理」を行い、疾患を有する患者さんでも

安全に診療を受けられるようにしていることが挙げられます。

インプラント手術の際も同様で、安全に手術をするにはどうしたらよいかという視点で講演しました。

高齢化が進み、現在高齢者の割合が24.1%と多いのですが、増加に歯止めがかからず、

超高齢社会と言われています。

疾患を有する患者も多い為、日常の診療にも注意して診療をしています。

当院では、高血圧の診断を受けている方、診断を受けていないが高血圧な方はすべての治療において血圧測定をしながら診療しています。

高血圧の治療を受けていても血圧が高かったり、逆に低すぎたりと様々なため、

安全のためにモニタリングをして診療を行います。

 

投稿日: by nomura

歯周病勉強会

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

平成25年11月16日 歯周病勉強会に参加しました。

本日はインプラント周囲炎と咬合のテーマで文献抄読。

インプラントに過剰な咬合を与えるとどうなるか。

インプラント周囲の骨吸収を起こし、最終的には脱落します。

動物実験において咬合を100μm高くしたくらいでは骨吸収を起こしませんでしたが、

250μmでは明らかな骨吸収が生じ、さらにインプラント周囲にプラーク(細菌のかたまり)がある場合には咬合負荷と相乗効果が生じ、インプラント周囲の骨を吸収するようです。

プラークコントロールの重要性や定期的なメインテナンスによる咬合のチェックが重要であることを示唆していました。

場合によりナイトガード(夜間に装着するマウスピース)は必要でしょう。

睡眠時は日常の3~4倍の咬合力をかけてしまう方がいます。

そのような方がクッション機能のないインプラントで咬合すると、インプラントのかぶせ物が壊れたりインプラント周囲の骨吸収を起こしたりします。時にインプラント自体が折れることもあります。

このような方にはナイトガードは必須です。

 

 

 

 

 

 

 

投稿日: by nomura

インプラントスタディークラブ

葛飾区金町 尾澤歯科医院院長の野村です

平成25年11月7日(木) 東京医科歯科大学にて、ITI主催のスタディークラブが開催され参加しました。

ITIは国際的なインプラント学術団体です。

インプラントメーカーにとらわれることなく、学術的な見地よりインプラントを学べる組織です。

ゲストスピーヵーには大阪開業の中島康氏。

インプラント周囲炎に対する対処法について講演していただきました。

中島先生のお話は何度も伺っています。徹底したプラークコントロールを行っている事は何度聴いても勉強になります。

インプラント周囲組織に炎症が起きたらどう対処するのでしょう?

原因となっている細菌のコントロールが重要です。

ご自身の天然歯もインプラントも対処方法は同じということです。

しかし、インプラントの方が人工物であるために手入れが難しい場合があります。

我々歯科医師や歯科衛生士が医院内にて掃除をきれいにしても、当の患者さんが家で手入れが出来なければ効果はありません。

セルフコントロールが大事です。

少しでも長く機能させるために、尾澤歯科医院では衛生指導を重視しています。

歯ブラシだけではなかなかプラークを落としきれません。

デンタルフロスや歯間ブラシ。場合によりタフトブラシ(小型の歯ブラシ)を使用していただきます。

重要性を理解していただければ、面倒でもきれいに手入れをするものです。

1日1回は丁寧に磨くことをお勧めします。

 

投稿日: by nomura